ウィーデマン・フランツ則とは?熱伝導と電気伝導の比例関係

概要

株式会社フォスターでは、コネクタの通電発熱・放熱評価を実施しており、端子材料の熱電特性に起因した温度上昇評価に対応しています。

ウィーデマン・フランツ則は、金属の熱伝導率λと電気伝導率σの比が温度Tに比例するという法則(λ/σ = L×T、L:ローレンツ数≈2.44×10⁻⁸ W·Ω/K²)です。コネクタ端子は電気伝導と熱伝導を同一部品が担うため、この関係を理解することで通電加熱と放熱のバランス設計が可能になります。

ウィーデマン・フランツ則の式と意味

ローレンツ数L = λ/(σT) ≈ 2.44×10⁻⁸ W·Ω/K² は多くの金属で実験的に一致します。電気伝導率が高い金属は熱伝導率も高いという意味であり、良導体(Cu・Ag・Au)は良熱伝導体でもあります。

金属熱伝導率λ(W/m·K)電気伝導率σ(MS/m)ローレンツ数(×10⁻⁸ W·Ω/K²)
銀(Ag)429622.31
銅(Cu)401582.31
金(Au)317442.42
アルミ(Al)237362.20
リン青銅約80〜100約12〜16約2.3(近似)
ニッケル(Ni)91142.18

コネクタ端子設計への応用

ウィーデマン・フランツ則は端子の「自己冷却能力」の評価に使えます。電流で発生したジュール熱Q = I²Rは、端子自身の熱伝導でコネクタハウジング・電線に拡散されます。端子材料の熱伝導率が高いほど、電流容量を増やしても温度上昇が抑制されます。


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よくある質問

ウィーデマン・フランツ則が成立しない材料は?

ビスマスや半導体、絶縁体では電子以外の熱伝導(格子振動:フォノン)が支配的になるため則が成立しません。金属でも不純物散乱が多い場合は若干ずれます。

端子の熱伝導率はどこで調べるか?

各合金メーカーの材料データシートに記載されています。リン青銅(C5191)は約80〜100 W/m·K、ベリリウム銅(C1720)は約100〜130 W/m·K程度です。

めっきが熱伝導に与える影響は?

薄いめっき(数μm)の熱抵抗は無視できますが、ニッケル下地(熱伝導率:約91 W/m·K)を厚く施すと電流容量への影響が懸念される場合があります。

この法則は電気抵抗測定から熱伝導率を推定できるか?

純金属ではある程度推定できますが、合金では偏差が大きくなるため、直接測定(レーザーフラッシュ法等)が推奨されます。


株式会社フォスターについて

株式会社フォスターは三重県に拠点を置き、自動車部品(コネクタ・ハーネス・圧着端子)の受託試験を中心に20年以上の実績を有しております。環境試験、電気特性試験、機械的特性試験など幅広い評価に対応し、お客様の品質保証・開発をサポートしています。