AWGとは?Sq(スケア)との違いと電線太さの換算早見表

概要

株式会社フォスターは三重県で自動車部品の受託試験を手がけており、電線・ハーネスの品質評価も重要な業務の一つです。本記事では、電線の太さを表す2つの規格「AWG」と「Sq(スケア)」の違いと換算方法を、現場の視点から解説します。

自動車のワイヤーハーネス設計では電線の太さ選定が電気特性と安全性を左右します。日本ではSq(mm²)が、北米・グローバル規格ではAWGが主流であり、両者の換算知識はハーネス設計・調達・試験のすべての場面で必要です。

AWGとは何か

AWG(American Wire Gauge)は米国で規定された電線の太さを表す規格単位です。数字が小さいほど電線が太く、数字が大きいほど細くなる「逆数関係」が特徴です。例えばAWG 20は細めの電線(0.52mm²相当)、AWG 10は太めの電線(5.26mm²相当)です。自動車業界では、北米OEMの図面・仕様書にAWGが使われることが多く、日本サプライヤーでも理解が必要です。

Sq(スケア)とは何か

Sq(スケア)はmm²(平方ミリメートル)の略語で、日本国内の電線規格(JIS D 5221など)で使用される太さの単位です。「2スケア」「0.5スケア」のように断面積で表します。断面積が大きいほど電流を多く流せ、電圧降下も少なくなります。日本の自動車ハーネス設計では0.3Sq〜5Sqの範囲が最も多く使用されます。

AWGとSqの換算早見表

AWGからSq(mm²)への換算は下記の早見表を参照してください。

AWGSq(mm²)外径目安(mm)許容電流目安(A)
280.080.320.5
260.130.401.0
240.200.512.0
220.340.643.0
200.520.815.0
180.821.027.5
161.311.2913.0
142.081.6320.0
123.312.0525.0
105.262.5935.0

※許容電流は周囲温度60℃・被覆材PVC条件の目安値です。実際の設計では配線条件・束線数・冷却条件を考慮してください。

自動車ハーネスでの電線選定基準

電線太さの選定には(1)許容電流、(2)電圧降下、(3)機械的強度の3要件を満足することが必要です。電流値だけで選定すると、長距離配線での電圧降下が問題になる場合があります。特にHEV/BEVの高電圧系では低損失が要求されるため、太目の電線が選ばれる傾向があります。

圧着端子との適合確認

電線の太さが変わると、圧着端子のバレルサイズも変更が必要です。適合しない電線を圧着すると、引張強度の不足・接触抵抗の増大・被覆損傷などの不具合が発生します。フォスターでは圧着断面検査・引張試験により適正な圧着品質を確認します。

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よくある質問

AWG 20とSq 0.5はほぼ同じ太さですか?

AWG 20は断面積0.52mm²相当で、日本規格の0.5Sqとほぼ同等です。ただし外径寸法はメーカーや被覆材によって異なるため、寸法確認は図面・カタログを参照してください。

AWGの数値が小さいほど太いのはなぜですか?

AWGの規格体系は伝統的な「線引き加工の回数」に由来しており、何度も引き延ばされた細い電線ほど数値が大きくなる逆数構造です。AWG 1(最太)からAWG 40(極細)までが一般的な範囲です。

電線の許容電流はどこで確認できますか?

許容電流はJIS C 3316(自動車用低圧電線)などの規格書や、電線メーカーのカタログに記載されています。周囲温度・束線数・設置環境によって許容値が変わるため、実設計では余裕係数を設けることが推奨されます。

高電圧ハーネス(HEV/BEV)でもAWGやSqを使いますか?

高電圧ハーネスでも同じ単位を使いますが、電流値が大きいため太い電線(例:70Sq以上)が使われます。また絶縁耐圧・シールド・耐熱被覆など追加要件が加わります。


株式会社フォスターについて

株式会社フォスターは三重県に拠点を置き、自動車部品(コネクタ・ハーネス・圧着端子)の受託試験を中心に20年以上の実績を有しております。環境試験、電気特性試験、機械的特性試験など幅広い評価に対応し、お客様の品質保証・開発をサポートしています。