樹脂アウトガスの成分分析と電子回路への影響評価

概要

株式会社フォスターでは、コネクタ樹脂部品の高温環境での放出ガス(アウトガス)の成分分析評価に対応しており、電子回路・センサーへの汚染影響評価をサポートしています。

アウトガスとは、樹脂部品が加熱・高温環境に置かれた際に放出される揮発性有機化合物(VOC)や低分子物質の総称です。コネクタ樹脂ハウジングや絶縁材料から放出されたアウトガスが電気接点や光学センサーを汚染し、接触抵抗上昇・誤作動の原因となります。特にECU近傍や密閉空間での使用では評価が必須です。

アウトガスの発生原因と主要成分

アウトガスの主な発生源は、成形時の残留モノマー・添加剤(可塑剤・難燃剤・酸化防止剤)の揮発、樹脂の熱分解生成物です。

発生源主な成分影響
PA系残留モノマーカプロラクタム等接点汚染・絶縁抵抗低下
難燃剤臭素化合物・リン化合物接点腐食・電気特性変化
可塑剤(PVC系)フタル酸エステル接点汚染・白化
熱分解生成物アルデヒド類センサー感度変化・臭気

アウトガス分析と評価手法

アウトガス分析にはTD-GC/MS法(熱脱着ガスクロマトグラフ質量分析法)が標準的に用いられます。JASO D005やPFMEAに基づいて、実車相当温度での放出量を定量評価します。

コネクタ接点への影響評価は、試料を密閉容器内で暴露した後の接触抵抗変化・外観検査で実施します。


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よくある質問

アウトガス試験の代表的な規格は?

JASO D005、VDA 278(車内VOC)、SAE J1297などが車載分野で参照されます。ECU近傍では各OEMの独自規格が適用される場合があります。

アウトガスが少ない樹脂材料は?

PPS、PEEK、PTFEなどのスーパーエンプラは一般的にアウトガスが少ないです。PA系は残留モノマー管理が重要で、グレード選定が鍵になります。

アウトガス汚染された接点は復元できるか?

軽度の汚染は接触荷重による摺動で回復することもありますが、腐食性成分による酸化膜形成では復元困難で接点交換が必要になります。

密閉型コネクタでアウトガスが特に問題になる理由は?

密閉空間では放出されたガスが拡散できず内部に濃縮されるため、開放型に比べて接点や回路への影響が数倍〜数十倍に拡大します。


株式会社フォスターについて

株式会社フォスターは三重県に拠点を置き、自動車部品(コネクタ・ハーネス・圧着端子)の受託試験を中心に20年以上の実績を有しております。環境試験、電気特性試験、機械的特性試験など幅広い評価に対応し、お客様の品質保証・開発をサポートしています。