概要
株式会社フォスターでは、コネクタ接触部・はんだ接合部・めっき層などのナノレベル微細構造解析にFIB-SEM複合解析に対応した評価をサポートしています。
FIB(Focused Ion Beam:集束イオンビーム)は、ガリウムイオンを絞った細いビームで材料を精密に切削・加工できる装置です。SEM(走査電子顕微鏡)と組み合わせたFIB-SEM複合装置では、ナノメートルスケールで任意の位置の断面を作製し、組成・構造・金属間化合物を高分解能で観察できます。コネクタめっき層・はんだ接合部・酸化膜の解析に不可欠です。
FIB加工の手順とSEM観察
FIB断面解析の基本手順:①観察対象部位の特定(光学顕微鏡・低倍SEM)→②保護膜堆積(Pt・Wの電子線またはイオン線蒸着)→③粗加工(大電流イオンビームで矩形トレンチ掘削)→④仕上げ切削(低電流・高精度で断面作製)→⑤SEM-EDX・EBSDで観察・分析。
| 分析手法 | 取得情報 | コネクタ評価での用途 |
|---|---|---|
| SEM-SE像 | 表面形状・凹凸 | めっき表面・破断面観察 |
| SEM-BSE像 | 原子番号コントラスト | IMC(金属間化合物)識別 |
| EDX分析 | 元素組成マッピング | AuSn・AuNi・Cu₆Sn₅等の同定 |
| EBSD分析 | 結晶方位・粒界マッピング | Sn結晶配向・応力分布 |
| TEM(薄片化後) | ナノ構造・格子像 | 界面原子構造・欠陥観察 |
コネクタ解析でのFIB活用例
Auめっき端子の断面解析では、Au/Ni/Cu各層厚の測定・NiバリアのAu拡散遮断効果確認・界面でのAuSn金属間化合物形成の有無を評価します。はんだ接合部解析ではIMC(Cu₆Sn₅・Cu₃Sn)の厚さ・ボイドの有無・クラック進展経路を高分解能で観察できます。
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よくある質問
FIBとクロスセクション研磨の使い分けは?
通常の断面研磨(CP・SEM)はμmスケールの広域観察・スループットが高く適しています。FIBはナノスケールの精密断面・特定部位(IMC・ボイド直下等)の選択的断面に適しています。目的に応じて使い分けます。
FIBカーテン効果とは何か?
イオンビームの走査方向に沿って表面に生じる縦縞(カーテン状)のアーティファクトです。保護膜を厚く堆積させる・低加速電圧の仕上げ・スウィング加工で低減できます。
FIB加工でGaイオン汚染は問題か?
加工部にGaイオンが注入されます(数nm深さ)。Ga汚染が問題になる高精度分析ではXeイオンを使ったPlasma FIB(PFIB)またはAr-IPMillingで最終仕上げを行います。
FIB-SEM 3Dトモグラフィとは何か?
FIBで薄層を連続削除しながらSEM像を取得し、3次元再構成を行う手法です。はんだ接合部のボイド3D分布・コネクタめっき欠陥の立体形状評価に使われます。
株式会社フォスターについて
株式会社フォスターは三重県に拠点を置き、自動車部品(コネクタ・ハーネス・圧着端子)の受託試験を中心に20年以上の実績を有しております。環境試験、電気特性試験、機械的特性試験など幅広い評価に対応し、お客様の品質保証・開発をサポートしています。
