歪みゲージの原理と応力測定|基板応力・残留ひずみ評価

概要

株式会社フォスターでは、コネクタ実装基板の組み立て応力・振動応力の測定評価に対応しており、歪みゲージを用いた実測データによる信頼性評価をサポートしています。

歪みゲージは、導体が変形するとその電気抵抗が変化する性質(ピエゾ抵抗効果)を利用して微小なひずみを電気信号として計測するセンサーです。コネクタ実装基板では、製造工程(はんだリフロー・ビス締め・ケース組み付け)や車両振動による基板曲げ応力がはんだ接合部の疲労破損原因となり、歪みゲージによる応力実測が設計検証に使われます。

歪みゲージの原理と種類

ゲージ率GF = (ΔR/R) / ε で定義されます(R:抵抗値、ε:ひずみ)。金属箔ゲージではGF≈2、半導体ゲージではGF≈100〜150と高感度ですが温度係数も大きいです。車載評価では金属箔ゲージ(KFG・FCA等)が標準的に使用されます。

歪みゲージの種類ゲージ率GF特徴主な用途
金属箔ゲージ(Constantan)約2.0〜2.2温度補償が容易・一般汎用基板応力・構造評価
金属箔ゲージ(NiCr系)約2.1〜2.3高温対応(〜300℃)高温環境測定
半導体(Si)ゲージ約100〜170高感度・微小ひずみMEMSセンサー・小型計測
ロゼット歪みゲージ約2.02〜3方向同時測定主ひずみ方向不明の場合

基板応力測定の実施方法

コネクタ実装基板の応力測定では、コネクタ直近のはんだ接合部に近い位置にゲージを貼付し、基板固定ビス締め・ハウジング組み付けの各工程での応力変化をリアルタイムで計測します。JEDEC JESD22-B112A(基板曲げ試験)では歪み量3000με以下が推奨値とされています。


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よくある質問

歪みゲージの貼り付け時の最大の注意点は?

貼り付け面の脱脂・研磨が最重要です。表面の油脂・錆・塗料が残るとゲージが正確に変形に追従しません。また接着剤の薄塗り・完全硬化もゲージ精度に影響します。

温度補償はどうするか?

ダミーゲージ法(被測定物と同材料の別個体に補償ゲージを貼付してブリッジ回路を組む)または自己温度補償型ゲージ(材料のCTEに合わせたGF温度係数を持つゲージ)を使用します。

測定限界のひずみはどの程度か?

金属箔ゲージで最大約5000με(5000×10⁻⁶)程度です。これを超えるとゲージ自体が塑性変形し測定不能になります。測定レンジは通常100〜3000με程度が実用範囲です。

DIC(デジタル画像相関法)との違いは?

DICは試料表面に散布したマーカーパターンを画像解析してひずみ分布を面的に計測する非接触手法です。歪みゲージは特定点の高精度測定に優れ、DICは広域のひずみ分布マッピングに優れます。


株式会社フォスターについて

株式会社フォスターは三重県に拠点を置き、自動車部品(コネクタ・ハーネス・圧着端子)の受託試験を中心に20年以上の実績を有しております。環境試験、電気特性試験、機械的特性試験など幅広い評価に対応し、お客様の品質保証・開発をサポートしています。