フーリエの熱伝導法則と熱抵抗の計算式と設計利用

概要

株式会社フォスターでは、コネクタ部品の通電発熱・放熱性評価を実施しており、フーリエ則に基づいた熱抵抗計算を用いた温度上昇評価をサポートしています。

フーリエの熱伝導法則は熱の移動量を定量的に計算する基本式であり、コネクタ・端子・基板の放熱設計の根幹をなします。熱の流れはオームの法則と類似した回路(熱抵抗回路)で表せ、電気設計者にも直感的に理解しやすい形で熱設計を行うことができます。

フーリエ則の基本式と熱抵抗

熱流束q = −λ·(dT/dx)(λ:熱伝導率 W/m·K、dT/dx:温度勾配 K/m)。均一断面の場合、熱流量Q = λ·A·ΔT/L で計算できます。熱抵抗Rth = L/(λ·A) はオームの法則のR = ρL/Aと対応し、温度差ΔT = Q·Rth で温度上昇を求められます。

材料熱伝導率λ(W/m·K)電気抵抗率ρ(μΩ·cm)コネクタ用途
銅(Cu)4011.7端子基材・バスバー
アルミ(Al)2372.7放熱ハウジング・ヒートシンク
リン青銅約80〜100約10〜12コネクタ端子
PA66-GF30(樹脂)約0.2〜0.3絶縁ハウジング(断熱的)
PPS-GF40約0.4〜0.6絶縁ハウジング(断熱的)
シリコーン放熱シート約1〜10絶縁TIM(熱界面材料)

熱抵抗回路によるコネクタ温度予測

コネクタ端子からの発熱は、端子→接触点→相手端子→ハウジング→外気という熱経路で放散されます。各部の熱抵抗を直列・並列に組み合わせた熱回路で計算すると、最高温度点(通常は端子中央部)の温度上昇を予測できます。


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よくある質問

熱伝導・熱対流・熱輻射の違いは?

熱伝導は固体内の伝熱、熱対流は流体の流れによる伝熱、熱輻射は電磁波による伝熱です。コネクタの放熱はこの3つが複合的に作用します。

コネクタハウジングの樹脂が「断熱材」になるのか?

PA66の熱伝導率は約0.2〜0.3 W/m·Kと銅(401)の約1000分の1程度です。端子が発した熱は樹脂を通じてはほとんど逃げず、電線を通じて主に放散されます。

熱抵抗を下げる手段は?

熱伝導率λを高い材料に変更、断面積Aを増やす(バスバー化)、経路長Lを短くする(コンパクト設計)、接触面への熱伝導性グリース(TIM)適用が有効です。

FEA熱解析とフーリエ則の関係は?

FEA熱解析はフーリエ則を3次元で数値解法した結果です。複雑形状・多材料のコネクタ全体の温度分布はFEAで、基本設計段階の概算にはフーリエ則による手計算が使われます。


株式会社フォスターについて

株式会社フォスターは三重県に拠点を置き、自動車部品(コネクタ・ハーネス・圧着端子)の受託試験を中心に20年以上の実績を有しております。環境試験、電気特性試験、機械的特性試験など幅広い評価に対応し、お客様の品質保証・開発をサポートしています。