公開日: 2026年6月9日 / 最終更新日: 2026年7月23日
概要
シール性試験とは、コネクタ内部への水や粉じんなどの侵入を防ぐシール性能を評価する試験です。
自動車用コネクタは、雨水や泥水、洗車、高圧洗浄、粉じんなどの過酷な環境下で使用されます。シール性能が不足すると、水分や異物がコネクタ内部へ侵入し、接触不良や腐食、絶縁性能の低下などの原因となるため、シール性の評価は重要な信頼性試験の一つです。
株式会社フォスターでは、自動車用コネクタ・ワイヤーハーネス・端子を対象とした信頼性評価試験を実施しています。
本ページは、実際のコネクタ評価試験で培った経験をもとに、シール性試験の目的や試験方法、評価ポイントについて解説しています。試作品の設計検証から量産品の品質保証、不具合解析まで幅広く対応しています。
シール性試験の目的
シール性試験では、防水構造やシール部の密封性能を確認します。
主な評価目的は以下のとおりです。
- シール性能の確認
- 水の侵入防止性能の評価
- 粉じんの侵入防止性能の評価
- パッキン性能の評価
- 設計変更前後の比較評価
- 品質保証
評価項目
| 評価項目 | 内容 |
|---|---|
| シール性能 | シール部の密封性 |
| 水の侵入 | コネクタ内部への浸水の有無 |
| 粉じんの侵入 | 異物侵入の有無 |
| パッキン状態 | 変形・損傷・組付状態 |
| 外観確認 | クラックや損傷の有無 |
| 電気特性 | 絶縁抵抗・耐電圧などの確認 |
試験方法
- サンプルの密封処理
- コネクターを正規の状態に完全に嵌合(かんごう:結合)させます。
- コネクターの内部に空気を送り込めるよう、電線側(またはチューブ取付加工)から内部へ空気チューブを気密を保って接続します。
- 水槽への浸漬
- チューブを繋いだコネクターを水中に完全に沈めます。
- 空気圧の印加
- チューブからコネクター内部へ段階的に圧縮空気を送り込みます。
- 基準となる圧力(例:10kPa〜)から印加して10kPaずつ圧力を上昇させます。
各ステップ毎に30秒間圧力を保持します。規定圧力まで実施して(例:200kPa)試験終了です。
- 気泡の目視確認
- 圧力をかけている間、コネクターの嵌合部や電線の隙間(ゴムシールの隙間)から「ぷくぷくと気泡(漏れ)が発生しないか」を試験員が目視で確認します。
シール性試験は、お客様仕様や適用規格に応じて、散水試験、浸漬試験、高圧洗浄試験、加圧試験などの方法で実施します。試験後は、
- 外観検査
- 絶縁抵抗測定
- 耐電圧試験
- 接触抵抗測定
などを実施し、シール性能だけでなく電気特性にも異常がないことを確認します。

注意事項
シール性試験は防水性の試験ですが、高圧洗浄試験や、IP試験とはまた別の試験となります。
サンプルを水没させ、サンプル自体に圧縮空気を入力します。(或いは、サンプル内部を負圧とする)
電線を引っ張った状態で実施する場合があります。各規格をご確認ください。
試験結果から分かること
シール性試験では、防水構造やシール部に関する問題を確認できます。
例えば、以下のような異常を把握できます。
- 水の侵入
- 粉じんの侵入
- パッキン組付不良
- パッキン寸法異常
- シール部の損傷
- ハウジングの変形
- クラックの発生
- 絶縁性能の低下
シール性能に影響する主な要因
| 要因 | 影響内容 |
|---|---|
| パッキン形状 | 密封性に影響 |
| パッキン材質 | シール性能や耐久性に影響 |
| ハウジング寸法 | シール部の密着性に影響 |
| 嵌合状態 | シール性能に影響 |
| 成形精度 | 密封性能のばらつきに影響 |
| 使用環境 | 温度・水圧・粉じん環境に影響 |
| 経年劣化 | シール性能の低下に影響 |
ゴムパッキン(シリコンシール)、ワイヤーシールの設計妥当性や、経年劣化後の防水維持力を確かめるために実施されます。
対応規格
株式会社フォスターでは、お客様仕様や各種規格に基づいたシール性試験に対応しています。
- IEC 60529
- ISO 20653
- JIS C 0920
- 自動車メーカー社内規格
- コネクタメーカー社内規格
- お客様指定試験条件
※試験方法や判定基準は、適用規格やお客様仕様に応じて設定します。
株式会社フォスターのシール性試験サービス
株式会社フォスターでは、自動車用コネクタを中心に、シール性試験を受託しています。
防水構造やパッキンの密封性能を評価するとともに、水や粉じんの侵入の有無、試験後の絶縁抵抗や耐電圧などの電気特性も確認します。
各種IP試験や耐高圧洗浄試験との組み合わせ評価にも対応し、設計検証から品質保証、不具合解析まで幅広くサポートいたします。
ご依頼から試験実施までの流れ
- お問い合わせ・ヒアリング
対象製品の仕様(極数、サイズ、ピッチなど)や、ご希望の試験規格(JASO D 616など)をお伺いします。 - 試験計画のご提案・お見積り
必要な治具(ジグ)の手配や、スケジュールを含めた最適な試験プランをご提示します。 - 試験実施
20年以上の実績を持つ専門スタッフが、正確な条件で試験を執り行います。 - データ集計・レポート納品
測定データ、グラフ、外観写真などをまとめた試験報告書を速やかに納品いたします。ご希望のフォーマットがあれば、お送りください。そちらに合わせ作成いたします
リードタイム
サンプルの気密性を確保をしたまま、圧縮空気を入れるための加工が必要となります。
多くの場合は、電線末端や、サンプルに穴をあけてチューブを挿入するなどの加工が必要となり、
2日程度の時間を要します。
Q&A
Q1. 試験サンプルの持ち込み(郵送)での対応は可能ですか?
A1. はい、持ち込み・郵送ともに対応可能です。
Q2. 規格外の特殊な条件(自社社内規格など)での試験はお願いできますか?
A2. はい、対応可能です。規格の指定がない場合でも、試験条件(荷重や回数など)をご指定いただければ、条件に合わせて試験を実施いたします。
Q3. 試験データの提出フォーマット(Excel、PDFなど)はどうなりますか?
A3. 測定データ、グラフ、外観写真などをまとめた、弊社フォーマットの試験報告書にて提出させていただきます。ご指定のフォーマットがある場合は、事前にご相談ください。
料金体系
- 基本料金 :6000円~(税抜き)
- 治具制作はオプションとなります。別途、期間も必要な為、ご相談ください
シール性試験に関するご相談・お見積りはこちら
「急ぎで不具合の原因調査を行いたい」「治具の作製から丸投げしたい」など、柔軟に対応いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。
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よくある質問(FAQ)
Q. この試験の費用はいくらですか?
費用はサンプルの種類・数量・試験条件によって異なります。詳細はお問い合わせフォームまたはお電話にてお気軽にご相談ください。
Q. 試験の所要時間はどのくらいですか?
試験内容やサンプルの状態によって異なります。お見積り時に目安の納期をご案内いたします。
Q. どのような規格に対応していますか?
JIS規格をはじめ、IEC・MIL等の各種規格に対応しています。ご依頼時に対応規格をお知らせください。
Q. 試験結果はどのような形式で受け取れますか?
試験成績書(レポート)として発行いたします。必要に応じてPDFまたは紙での納品が可能です。
Q. 依頼方法を教えてください。
当サイトのお問い合わせフォームまたはお電話(平日9:00〜17:00)にてご相談ください。サンプル送付先や詳細な試験条件についてご案内いたします。
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株式会社フォスターについて
株式会社フォスターは、自動車部品(コネクタ・ワイヤーハーネス・圧着端子)を中心とした受託試験・信頼性評価を行っております。 環境試験、電気特性試験、機械的特性試験、不具合解析など幅広い評価に対応し、お客様の開発・品質保証をサポートいたします。
まずはお気軽にご相談ください
試験内容や評価方法が決まっていない段階でもご相談いただけます。
技術担当者が目的や条件を確認し、最適な試験方法をご提案いたします。

