概要
株式会社フォスターでは、コネクタの通電発熱試験・高温放置試験において熱電対による温度計測を実施しており、精度の高い温度評価をサポートしています。
熱電対はゼーベック効果を利用した温度センサーであり、2種類の金属線を2点で接合した構造を持ちます。2つの接合点の温度差に応じた起電力(熱起電力)を計測することで温度を測定します。電子部品・コネクタの発熱評価・温度分布測定において最もよく使われるセンサーです。
熱電対の動作原理と種類
熱電対は測温接点(高温端)と基準接点(冷接点、通常0℃または室温基準)の間の熱起電力差ΔV = S·ΔTを測定します。JIS C 1605でK・J・T・E・N型などが標準化されており、K型(クロメル-アルメル)が最も広く使われます。
| 型式 | 材料構成 | 使用温度範囲 | 主な用途 |
|---|---|---|---|
| K型 | NiCr/NiAl | −200〜1260℃ | 車載・一般工業・最汎用 |
| T型 | Cu/コンスタンタン | −200〜370℃ | 低温・食品・精密測定 |
| J型 | Fe/コンスタンタン | 0〜760℃ | 炉・一般工業 |
| E型 | NiCr/コンスタンタン | −200〜870℃ | 高感度・湿潤環境 |
| N型 | Nicrosil/Nisil | −200〜1300℃ | K型の安定改良版 |
コネクタ評価での使用上の注意点
コネクタ評価では、熱電対を接触させる際に接触部の接触圧・熱電対自体の熱容量が測定値に影響します。細線タイプ(φ0.1mm程度)の熱電対を使用し、被測定部への固定には熱伝導性接着剤や溶接を使います。電流が流れる端子への取り付けでは電磁誘導ノイズ対策として被覆付きシールド線が有効です。
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よくある質問
K型とT型熱電対の使い分けは?
K型は−200〜1260℃の広い範囲に対応し車載評価の標準、T型は低温精度が高く(±0.5℃クラス)低温評価・精密測定に向いています。
冷接点補償とは何か?
熱電対の出力は熱接点と冷接点(基準端)の温度差を示すため、冷接点の温度を別途測定して絶対温度を求める補正が必要です。計測器に内蔵された補償回路で自動化されています。
熱電対のノイズ対策はどうするか?
シールド線の使用・ツイスト線による磁場キャンセル・計測器の高入力インピーダンス化・低域フィルター(ノイズ帯域外をカット)が有効です。
熱電対と熱電対延長線の違いは?
延長線は熱電対と同一または互換材料で作られ、熱起電力誤差を最小化します。異なる材料の補償線では使用温度範囲が制限されます。接続部の正確な管理が必要です。
株式会社フォスターについて
株式会社フォスターは三重県に拠点を置き、自動車部品(コネクタ・ハーネス・圧着端子)の受託試験を中心に20年以上の実績を有しております。環境試験、電気特性試験、機械的特性試験など幅広い評価に対応し、お客様の品質保証・開発をサポートしています。
