公開日: 2026年6月15日 / 最終更新日: 2026年6月15日
概要
温湿度サイクル試験とは、コネクタやハーネスに温度と湿度の変化を組み合わせた周期的なストレスを繰り返し与えることで、吸湿や結露による製品の絶縁劣化、腐食、不具合を短時間で評価する環境試験です。実車環境(昼夜の寒暖差や梅雨時期の高湿環境、エンジンルーム内の温湿度変動など)を想定した信頼性評価に不可欠な試験です。
規格
- ISO 16750-4(道路車両―電気・電子機器の環境条件及び試験―第4部:気候負荷)
- IEC 60068-2-30 / IEC 60068-2-38(環境試験方法―電気・電子)
- JIS C 60068-2-30(環境試験方法―電気・電子―温湿度サイクル試験方法)
- JASO D 616 6.24(自動車用ワイヤハーネスコネクタ試験方法―温湿度サイクル試験)
- 各 自動車 カーメーカー規格 など
詳細
コネクタを嵌合(かんごう)状態にしたサンプルを恒温恒湿機のテストエリアへ設置します。高湿度を維持したまま高温(例:+65℃、湿度95%)と低温(例:-10℃、氷点下)の間を一定の勾配でコントロールしながら昇降温させ、供試体に「呼吸作用(吸湿と乾燥、および結露)」を伴う強いストレスを与えます。これを1サイクル(24時間など)とし、規定のサイクル数繰り返し実施します。
試験中に通電状態とし、通電状態を監視、サンプルの稼働確認、絶縁抵抗・漏れ電流(リーク電流)のリアルタイムモニターなどの実施も可能です。
対応温度範囲
- 恒温恒湿サイクル試験機:温度範囲 -40℃~+150℃ / 湿度範囲 20%~98%RH(一般的な車載条件および厳しい結露・氷結試験に対応可能) など
目的
絶縁抵抗の低下・短絡(ショート)
結露の発生や吸湿によって、コネクタの端子間や基板回路の絶縁性が著しく低下し、リーク電流や短絡(ショート)、イオンマイグレーションによる回路破壊を引き起こす可能性があります。
端子の腐食(サビ)
高温高湿と結露の繰り返しにより、金属端子のメッキが劣化し、酸化・腐食が進行して接触抵抗の増大や導通不良につながる可能性があります。
ハウジングの変形・吸湿劣化
樹脂素材(ハウジング等)が水分を吸収・放出(乾燥)することで膨張・収縮が起こり、寸法変化による嵌合緩みや、構造的な強度低下(クラック)が発生する可能性があります。
これらサンプルに対するダメージを評価します。
注意事項
防水サンプルと、非防水サンプルで投入形状にご注意ください。
防水サンプルはそのまま投入可能ですが、非防水サンプルをそのまま入れる場合は、結露の影響にご注意ください。
リーク計測を行う場合、水分による電気的短絡の危険がある場合に、注意が必要です。
リーク測定線の取付け加工や、ロガー、電源器の設置など、作業は当社で対応可能です。
前後評価
温湿度サイクル試験は加速劣化試験として実施されますので、前後で以下の評価項目と組み合わせて実施します。
- 外観検査(変色、腐食、クラックの有無)
- 絶縁抵抗試験・耐電圧試験(吸湿・結露時の電気特性変化)
- 接触抵抗測定(微小電圧降下)
- 端子保持力試験(吸湿による樹脂軟化の影響確認) ・・・など
ご依頼から試験実施までの流れ
- お問い合わせ・ヒアリング
製品仕様(極数、防水性)や試験条件(温度、サイクル、規格)を確認。 - 試験計画のご提案・お見積り
必要な治具(ジグ)の手配や、スケジュールを含めた最適な試験プランをご提示します。 - 試験実施
15年以上の実績を持つ専門スタッフが、正確な条件で試験を執り行います。 - データ集計・レポート納品
測定データ、グラフ、外観写真などをまとめた試験報告書を速やかに納品いたします。ご希望のフォーマットがあれば、お送りください。そちらに合わせ作成いたします
リードタイム
サンプル受領後、即日開始可能(空き状況による)。
サンプルの組み立て、電線の取付け加工など必要な場合は2~3日程度必要です。
プラス耐久条件の時間、サイクル数分の時間が必要になります。
Q&A
Q1. 試験中のリアルタイムな抵抗値モニターや、結露した状態での通電チェックは可能ですか?
A1. はい、対応可能です。ロガーを用いて試験中の絶縁抵抗値の変化を連続的に監視し、どのタイミングで絶縁低下やショートが発生したかを特定できます。
Q2. 自動車メーカー独自の特殊な温度プログラム、サイクル数にも対応できますか?
A2. はい、対応可能です。規格の指定がない場合でも、試験条件(高温条件、低温条件、サイクル時間、回数)をご指定いただければ、条件に合わせて試験を実施いたします。
Q3. 試験データの提出フォーマット(Excel、PDFなど)はどうなりますか?
A3. 測定データ、グラフ、外観写真などをまとめた、弊社フォーマットの試験報告書にて提出させていただきます。ご指定のフォーマットがある場合は、事前にご相談ください。
料金体系
- 基本料金 :30,000円~(税抜き)サイクル数、装置占有時間による
- 報告書、データが必要な場合は、ご相談ください
温湿度サイクル試験に関するご相談・お見積りはこちら
「指定規格のサイクル数で急ぎ評価したい」「試験中のモニターをしたい」など、柔軟に対応いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。
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よくある質問(FAQ)
Q. この試験の費用はいくらですか?
費用はサンプルの種類・数量・試験条件によって異なります。詳細はお問い合わせフォームまたはお電話にてお気軽にご相談ください。
Q. 試験の所要時間はどのくらいですか?
試験内容やサンプルの状態によって異なります。お見積り時に目安の納期をご案内いたします。
Q. どのような規格に対応していますか?
JIS規格をはじめ、IEC・MIL等の各種規格に対応しています。ご依頼時に対応規格をお知らせください。
Q. 試験結果はどのような形式で受け取れますか?
試験成績書(レポート)として発行いたします。必要に応じてPDFまたは紙での納品が可能です。
Q. 依頼方法を教えてください。
当サイトのお問い合わせフォームまたはお電話(平日9:00〜17:00)にてご相談ください。サンプル送付先や詳細な試験条件についてご案内いたします。
株式会社フォスターについて
株式会社フォスターは、20年以上にわたりコネクタ評価・環境試験・信頼性評価に携わり、自動車・電子部品分野を中心とした受託試験を行っています。本ページは、20年以上にわたる受託試験の実績と技術的知見をもとに作成しています。
