耐湿性試験(耐湿放置・高温高湿定常試験)

耐湿性試験(高温高湿定常試験)の受託・委託。コネクタ・端子の高温高湿環境での絶縁劣化を専門評価。JASO D014・IEC 60068-2-78準拠、三重県フォスターが全国から受託。

公開日: 2026年6月15日 / 最終更新日: 2026年6月15日

概要

耐湿性試験(高温高湿定常試験)とは、コネクタやハーネスを長期間、一定の高温高湿環境下に曝露(ばくろ)することで、湿気や水分の浸入に伴う材質劣化、腐食、絶縁性能の低下を評価する環境試験です。
サイクル試験のように変化を与えるのではなく、定常的な湿度ストレスをかけ続けることで、製品の長期寿命や保管・使用環境における耐性を短時間で評価(加速劣化試験)します。

規格

  • JASO D 616 6.24(自動車用ワイヤハーネスコネクタ試験方法―耐湿放置)
  • JIS C 60068-2-78(環境試験方法―電気・電子―高温高湿(定常)試験方法)
  • IEC 60068-2-78(国際電気標準会議規格)
  • 各 自動車 カーメーカー規格       など

詳細

コネクタを嵌合(かんごう)状態にしたサンプルを恒温恒湿槽へ設置します。規定の条件(例:温度+85℃、湿度85%RHなど)で固定し、水分がサンプルに均一に拡散・浸透するよう、数十時間から数千時間(例:96時間、500時間、1000時間など)にわたり放置します。

試験中に定格電圧を印加(通電)し、高温高湿下におけるリーク電流の発生や、絶縁抵抗値の経時変化をリアルタイムでモニターする「耐湿負荷試験」の実施も可能です。

対応仕様

  • 恒温恒湿試験機:温度範囲 -40℃~+150℃ / 湿度範囲 20%~98%RH(一般的な「40℃/95%」から、厳しい車載用「85℃/85%」条件までカバー)

目的

絶縁抵抗の低下(リーク・マイグレーション)
毛細管現象や樹脂の吸湿によって端子間に水分が浸入し、絶縁抵抗の著しい低下やリーク電流の発生、さらには金属成分が溶け出すイオンマイグレーション(短絡不具合)を引き起こす可能性があります。

端子(メッキ部)の腐食・サビ
長期間の吸湿により、圧着部や接触端子の金属表面(金・スズメッキ等)で酸化が進行し、サビの発生や接触抵抗の上昇による導通不良の原因となります。

材料の膨潤・強度低下
コネクタハウジングを構成する樹脂(ナイロン等)が水分を吸収することで、材料が膨潤(ふくらみ)して寸法変化を起こしたり、ロック部の強度が低下して嵌合が外れやすくなる可能性があります。

これらサンプルに対するダメージを評価します。

注意事項

投入時の結露防止:試験開始時(槽内の昇温・加湿時)にサンプル表面に結露が発生すると、純粋な「定常湿気」以外のストレスがかかってしまうため、まず温度を上げてから湿度を投入するなど、制御手順に配慮が必要です

電線の吸水(毛細管現象):ハーネスの端末(切り口)が槽内にある場合、そこから電線の芯線(銅線)、被覆を伝って水が浸入することがあります。必要に応じて端末のシール(防水処理)が必要です。


電線取付け加工や、端部の防水処理、ロガー、電源器の設置など、作業は当社で対応可能です。

前後評価

耐湿性試験は耐久試験として実施するため、前後(または試験中)に以下の評価項目を組み合わせて実施します。

  • 外観検査(変色、腐食、膨潤の確認)
  • 接触抵抗(微小電圧降下)
  • 絶縁抵抗試験・耐電圧試験(湿気浸入時の電気特性確認)
  • 挿入・離脱力試験(樹脂膨潤による嵌合フィーリングへの影響確認)
  • シール性   ・・・など

条件例(代表的な設定パターン)

試験通称 温度設定湿度設定放置時間(例)主な対象・規格
一般耐湿(定常)40℃ ± 2℃90% 〜 95%RH96h / 240hJIS C 60068-2-78
自動車部品用耐湿85℃ ± 2℃85% ± 5%RH500h / 1000hJASO D 616 / 各カーメーカー
高湿環境放置60℃ ± 2℃90% 〜 95%RH500h 〜各社社内独自規格

ご依頼から試験実施までの流れ

  1. お問い合わせ・ヒアリング
    製品仕様、ご希望の温度・湿度条件、試験時間、通電(負荷)の有無を確認します。
  2. 試験計画のご提案・お見積り
    必要な治具(ジグ)の手配や、スケジュールを含めた最適な試験プランをご提示します。
  3. 試験実施
    15年以上の実績を持つ専門スタッフが、正確な条件で試験を執り行います。
  4. データ集計・レポート納品
    測定データ、グラフ、外観写真などをまとめた試験報告書を速やかに納品いたします。ご希望のフォーマットがあれば、お送りください。そちらに合わせ作成いたします

リードタイム

サンプル受領後、即日開始可能(空き状況による)。

サンプルの加工が必要な場合、1週間ほど

プラス耐久条件の時間、サイクル数分の時間が必要になります。

Q&A

Q1. 1000時間を超えるような、数ヶ月におよぶ長期の耐湿試験でも受託可能ですか?
A1. はい、対応可能です。恒温恒湿槽は長期連続運転の場合、試験中に霜取り(デフロスト)の対応が必要になる場合がございます。


Q2. 試験中に、定期的に(例えば100時間ごとに)サンプルを一度取り出して、抵抗値を測定することはできますか?
A2. はい、対応可能です(中間測定)。ただし、サンプルの取り出しによって槽内の環境が一時的に変化するため、あらかじめ取り出しのタイミングや手順を試験計画にて取り決めさせていただきます。


Q3. 通電しながら耐湿試験を行いたい(耐湿負荷試験)のですが、電源機器などの用意は必要ですか?
A3. いいえ、原則不要です。当社で保有する電源機器およびデータロガーを使用し、規定の電圧を印加しながらリーク電流や絶縁抵抗の挙動を計測いたします。
支給可能な場合は、費用を下げる事が可能な場合も御座いますので、ご相談下さい。

料金体系

  • 基本料金 :30,000円~(税抜き)サイクル数、装置占有時間による
  • 報告書、データが必要な場合は、ご相談ください

耐湿性試験に関するご相談・お見積りはこちら

「車載用の厳しい85℃/85%条件で1000時間評価したい」「通電中のリーク電流を監視したい」など、柔軟に対応いたします。まずはお気軽にお問い合わせください。


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よくある質問(FAQ)

Q. この試験の費用はいくらですか?

費用はサンプルの種類・数量・試験条件によって異なります。詳細はお問い合わせフォームまたはお電話にてお気軽にご相談ください。

Q. 試験の所要時間はどのくらいですか?

試験内容やサンプルの状態によって異なります。お見積り時に目安の納期をご案内いたします。

Q. どのような規格に対応していますか?

JIS規格をはじめ、IEC・MIL等の各種規格に対応しています。ご依頼時に対応規格をお知らせください。

Q. 試験結果はどのような形式で受け取れますか?

試験成績書(レポート)として発行いたします。必要に応じてPDFまたは紙での納品が可能です。

Q. 依頼方法を教えてください。

当サイトのお問い合わせフォームまたはお電話(平日9:00〜17:00)にてご相談ください。サンプル送付先や詳細な試験条件についてご案内いたします。


株式会社フォスターについて

株式会社フォスターは、20年以上にわたりコネクタ評価・環境試験・信頼性評価に携わり、自動車・電子部品分野を中心とした受託試験を行っています。本ページは、20年以上にわたる受託試験の実績と技術的知見をもとに作成しています。