平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。2026年の夏は、記録的な猛暑と局地的な大雨が全国で相次ぎ、道路の冠水や車両の水没被害が各地で報告されました。JAFや消防、国土交通省は「水没した車は見た目が無事でも、むやみにエンジンをかけないこと」「電気自動車(EV)・ハイブリッド車(HV)は高電圧部に触れないこと」と繰り返し注意を呼びかけています。ショートによる発火や、感電のおそれがあるためです。
水没が電装系(コネクタ・ハーネス)に残す“見えないダメージ”
水が引き、外観が乾いても、被害が終わったわけではありません。水没したコネクタやワイヤーハーネス、圧着端子の内部には、泥や塩分・不純物を含んだ水分が入り込み、そのまま残ることがあります。これらは金属接点の腐食や酸化を進め、絶縁抵抗の低下や接触抵抗の上昇を招きます。やがて接触不良や異常発熱として表面化しますが、多くは水没から時間を置いて、しかも「特定の温度・湿度でだけ症状が出る」再現しにくい不具合として現れるのが厄介な点です。
猛暑が被害を増幅する
やっかいなことに、猛暑はこのダメージを後押しします。夏場の高温は、コネクタの防水シールやグロメット、ハウジング樹脂の劣化・熱疲労を進め、本来の防水性能をわずかに損ないます。そこへ大雨による浸水が重なると、シールの隙間から水分が侵入しやすくなります。さらに、高温と水分・塩分がそろう環境は、金属腐食を加速させる典型的な条件でもあります。「猛暑で弱った接点に、大雨がとどめを刺す」——まさにダブルパンチと言えます。
これらの試験、すべて弊社で行っています
「万一の浸水や、日々の高温に、その部品は本当に耐えられるのか」——株式会社フォスターは、こうした疑問に“試験”でお答えする会社です。コネクタ・ワイヤーハーネス・圧着端子を対象に、次のような試験をワンストップで実施しています。難しい言葉で言うと専門的ですが、調べていることはとてもシンプルです。
- 防水(IP)試験:水やほこりがどこまで内部に入らずに済むかを調べ、防水性能を確かめます。
- 塩水噴霧試験:塩分によるサビ・腐食への強さを評価します。浸水後に残る塩分や、融雪剤・海沿いの環境にも関わります。
- 絶縁抵抗の測定:水分や汚れのせいで電気が“漏れて”いないかをチェックします。
- 接触抵抗の測定:端子の接点がしっかり通電しているか、劣化していないかを測ります。
- 温湿度サイクル試験:暑さ・寒さ・湿気の繰り返しを再現し、時間が経ってから出る不具合をあぶり出します。
- 断面解析(顕微鏡観察):コネクタや端子を切って内部を観察し、腐食やすき間がないかを確かめます。
- 引張・圧縮試験:圧着部などがしっかり固定され、必要な強さを保てているかを確認します。
一つの窓口に依頼するだけで、環境試験から耐久試験、内部の解析まで幅広くカバーできるのが弊社の強みです。「どの試験をすればいいか分からない」というご相談からでも構いません。まずは調べたいこと・お困りごとをお聞かせください。
よくあるご質問
水没した車のコネクタは、乾けば元どおりになりますか?
見た目が乾いても、内部に泥や塩分が残ると腐食や絶縁不良が進み、時間が経ってから接触不良として現れることがあります。「乾いた=安全」とは限りません。
部品が浸水・腐食に耐えられるか、どうやって確認できますか?
防水(IP)試験や塩水噴霧試験、絶縁・接触抵抗の測定、温湿度サイクル試験、断面解析などを組み合わせることで、防水性能と耐食性を客観的に評価できます。
猛暑は防水性能に影響しますか?
高温はシールやグロメット、樹脂の劣化を早め、防水性能を低下させる要因になります。高温と浸水が重なると腐食も加速するため、両方を想定した評価が有効です。
新しい防水部品の性能評価、浸水・腐食に起因する不具合の原因調査、量産前の信頼性確認など、受託試験に関するお悩みがございましたら、お気軽にお問い合わせください。
※実際に水没・冠水被害を受けたお車は、ご自身でエンジンを始動せず、ディーラーや専門業者にご相談ください。