故障解析(不良解析)とは?壊れた原因を特定する科学的手法

概要

故障解析(不良解析)とは、製品や部品に発生した不具合の原因を特定するための解析手法です。
自動車コネクタ・端子部品の受託試験および評価解析を行う株式会社フォスターが、実務経験をもとに、故障解析の進め方、代表的な解析方法、原因究明の考え方について解説します。
破損、断線、接触不良、腐食、めっき劣化などの不具合は、発生原因を正しく把握することで、設計改善や工程改善、再発防止につなげることができます。

1.どんな解析か:故障解析(不良解析)とは

故障解析とは、製品や部品に発生した破損や性能低下などの不具合について、「なぜ発生したのか」を科学的な手法によって特定する解析活動です。
外観確認だけでは判断できない微細な異常について、顕微鏡観察、断面解析、成分分析などを組み合わせることで、不具合発生メカニズムを明らかにします。
自動車部品では、コネクタ端子の接触不良、圧着部の破損、腐食、めっき剥離など、わずかな異常が電装システムの信頼性低下につながるため、故障解析による原因究明が重要になります。

2.なぜ必要か:故障解析を行う目的

故障解析は、単に壊れた原因を確認するだけではなく、同じ不具合を再発させないために実施します。
主な目的は以下の通りです。

目的内容
原因特定不具合が発生したメカニズムを明確にする
再発防止設計変更や工程改善につなげる
品質改善材料・加工条件・使用環境の見直しを行う
市場不具合対応発生した不具合の影響範囲を確認する

3.どう進めるか:故障解析の基本手順

故障解析では、いきなり詳細分析を行うのではなく、段階的に原因を絞り込みます。

手順内容
情報収集使用環境、発生条件、発生頻度などを確認
外観観察破損、変色、腐食、異物付着などを確認
非破壊観察内部状態や異常箇所を確認
断面解析切断・研磨により内部構造を確認
詳細分析SEMや成分分析により原因を特定
原因検証必要に応じて再現試験を実施

不具合原因の特定には、観察結果だけで判断するのではなく、複数の解析結果を組み合わせて発生メカニズムを推定することが重要です。

4.何を見るか:代表的な故障解析方法

故障解析では、不具合内容に応じて適切な解析手法を選択します。

解析方法確認内容代表的な対象
外観観察破損、変色、腐食、異物付着を確認全般
マイクロスコープ観察微細な摩耗や傷を確認端子接点、圧着部
SEM観察微細な破面や表面状態を確認金属部品、端子
SEM-EDX分析元素分析により異物や腐食生成物を確認接点不良、腐食
断面観察内部構造、めっき厚み、剥離状態を確認端子、圧着部
樹脂包埋・研磨微小部品を固定し精密断面を作製コネクタ端子

5.故障解析で分かること・改善への活用

故障解析によって得られた結果は、不具合原因の特定だけではなく、製品品質の向上に活用されます。

解析結果改善内容
端子摩耗の確認めっき仕様や接圧設計の見直し
腐食生成物の確認防湿・防食対策の改善
圧着部破損の確認圧着条件や工具管理の見直し
異物混入の確認製造工程の改善

のように、原因に応じた具体的な対策につなげることができます。

6.フォスターによる故障解析・評価

株式会社フォスターでは、自動車用コネクタ・端子部品を対象に、不具合原因の特定を目的とした故障解析に対応しています。
マイクロスコープ観察、SEM観察、SEM-EDX分析、断面観察、樹脂包埋などを組み合わせ、接触不良、腐食、めっき劣化、破損などの原因究明をサポートしています。
また、必要に応じて振動試験、温度サイクル試験、接触抵抗測定などの再現評価と組み合わせることで、不具合発生メカニズムの確認にも対応しています。


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よくある質問

故障解析はどんな時に必要になりますか?

市場やライン内で不具合が発生した際、原因を特定し再発防止策を立てるために実施します。量産開始前の設計検証でも活用されます。

故障解析にはどのくらいの期間がかかりますか?

不具合の内容や必要な分析手法によって異なりますが、簡易な外観確認であれば数日、詳細な断面・成分分析を伴う場合は数週間かかることもあります。

故障解析と信頼性試験の違いは何ですか?

信頼性試験は事前に性能や寿命を検証する試験であるのに対し、故障解析は実際に発生した不具合の原因を事後的に究明する活動です。


株式会社フォスターについて

株式会社フォスターは三重県に拠点を置き、自動車部品(コネクタ・ハーネス・圧着端子)の受託試験を中心に20年以上の実績を有しております。環境試験、電気特性試験、機械的特性試験など幅広い評価に対応し、お客様の品質保証・開発をサポートしています。